木村さんは見つからなかった。
昨日一日、あの方向で思い当たる所は片っ端から当たってみたが、どこにも居なかった。
結局俺は、木村さんが行きそうな場所は何も知らなかった。
俺は本当に、ただ見ていただけだったんだ。
「あー、なんで俺、ここまでバカなんだろ……。」
ベッドに転がって天井を見つめる。
妄想を繰り返して。ついには木村さん本人を傷つけて。
もう、何がやりてーんだよ。俺は。
「はぁ……。」
どうしようか。
もう、完全に嫌われた……よな。
顔あわせづらいな……。
いや、でも。
せめて、謝ろう。
そうしないと気分が悪いし、第一、傷つけたのは俺だ。
謝って、あとは、もう彼女に近づかないようにしよう。
そうでもしないと、また傷つけてしまいそうだから。
そうと決まれば、今日はもう寝よう。
しっかり休んで、明日に備えよう。
きっと明日は、今まで以上に体力と精神力を使うだろうから。
明日は、頑張ろう。
緊張に負けたら、きっと俺は俺が嫌いになる。
いや、それどころじゃないと思う。
だから、しっかりと休もう。
明日の俺を支えるために。