1stDay side Girl2


「ただいまー。」
「ん、おかえり美崎。」
家に帰ると、お姉ちゃんが迎えてくれた。
お姉ちゃんの名前は雪。今は高校二年生だ。
お姉ちゃんは何も言わないけれど、ものすごく頭がいい。

「ねー、お姉ちゃん。」
「何?」
「もうすぐバレンタインだよね。誰かにあげるの?」
お姉ちゃんはあごに手をあて、んー、とうなったあと
「まぁ、義理はね。それより、勉強は大丈夫なの?
 この前の模試、ギリギリだったじゃない。」
「う……。」
お姉ちゃんまで……。
その話題にしたくなかったから先手を取ったのに。通用しなかった。
「浮かれるのはいいけど、ちゃんと合格できるの?」
「う、うん……。なんとか……。」
「ギリギリじゃダメなのよ?まったく。」
うー、厳しい。
「ふぅ、ま、いっか。で、あんたはなんで急にそんなこと訊くの?」
「え、う……、別に」
しまった、と思った。
お姉ちゃんにこういう答え方は良くない。
「ふふふ……。誤魔化すのヘタね。ひょっとして、本命かしら。」
「うぅ……。」
お姉ちゃんは、人一倍鋭い。あんなヘタな答え方では、正解を言っているのと何も変わらない。
「あんたもオトシゴロってわけ、か。いいわ、しばらくは浮かれてなさい。
 そのかわり……地獄を覚悟することね。」
「う……、うん、わかった。」
なんだか、アキちゃんと同じことを言われたような気がする。


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