二年前のあの日。僕と彼女は出会った。
その十二日後、彼女は、僕の目の前から、世界から、完全に消えた。
短くて、長くて、楽しくて、つらい、十二日間だった。
彼女は、最期に何を言いたかったのだろう。
それは、未だにわかっていない。
「そういえば、最近忙しかったからなぁ。」
今年、僕は受験生だ。
高校入試の時と違って、ケタ違いに忙しい。
おかげで、彼女のことはほとんど忘れていた。
「なんだかんだ言って、忘れて欲しくないんじゃないか。」
一人、笑う。
「さて、帰らなきゃ。じゃね。」
そう言って、雪の中を家路に着く。
雪の精霊 Fin