「ありがとうございましたぁー。」
バイトの明るい声をバックにコンビニを出る。
今日は公園に行く前にコンビニに寄った。
手に抱えているのは、中華まんの袋。
中身は当然、アレ。
中身が冷えないうちに、公園に急ぐ。
「あ、きましたね?これで三対一ですね。」
「三対一って……。何のカウント?いったい。」
「ここへ来るのが早かったほうですよ。」
「なっ……、そんなことされたら気になるじゃないか!」
相変わらず、笑いあいながらいつものベンチに向かう。
「はい、澄沢さん。」
袋から例のアレ、あんまんを取り出して彼女に渡す。
「ありがとうございます。」
彼女はしっかりとお礼を言ってから受け取る。
「白木君って、あんまんしか買わないんですか?」
受け取ったあんまんをちぎりながら、訊いてくる。
「ん〜、やっぱり、肉まんとかの方がいい?」
「あ、いや、別にそういうわけじゃないんです。」
慌てたように首を振る。
「何か、思い入れでもあるのかなぁ、って思って。」
僕も口を止めて、フと考える。
そういえば、なんでなんだっけ。
「……甘党だから、かなぁ。
ずいぶん小さいころに、あんまんを初めて食べて。それからずっとだね。」
「ずっと、ですか?」
「うん、なんだか知らないけど、ずいぶん気に入っちゃったみたいでね。
そのまま、今まで続いてるみたい。」
そういって肩をすくめてみせる。
今日も、そんな他愛の無い会話をして、別れる。
それが、僕の中では日常になっていた。
いつまでも続く、日常だと思っていた。